インタラクティブシステム論 其の二 20170420
フーリエ変換
人間自体、体の中(内耳の蝸牛管)でフーリエ変換をしている
⇒音は耳の奥の時点で空間情報に変換されている(周波数分解されている)
⇒ちなみに触覚も、皮膚に触れた瞬間に別次元の情報に変化されて脳に送られている
物理現象の多くは線形な微分方程式で書くことができる
⇒入力が正弦波ならば出力も同じ周期の正弦波になる(位相、振幅は変化する)
⇒波の中に含まれる正弦波の成分を調べたい
波fに波gはどれだけ含まれるか
⇒内積をとればいい
離散の場合
連続の場合
で波gの成分を求めることができる
したがって周期T、各周波数nω(第n高調波)のsin波は
だけ含まれていて、cos波は
だけ含まれていることがわかる
このaとbを用いることで波fは次のように変換することができる
n=0の時は計算できるのでちょっと簡略化
これがフーリエ級数展開
しかし、これだけでは
①分解法が一意か
②結果を合成して元に戻るか
がわからない。また、こうなるのは極めて希少なパターン。
⇒成分同士が直交していれば①②の性質は保証される
したがって
がnとmが違う値の時0になればいい。
証明は写真で(cosとcosの直交性のみ)。
複素フーリエ級数展開
であることを用いてフーリエ級数展開を書き直していく
と置くと
と導出することができる
これを複素フーリエ級数展開という。もちろんこれも任意のnについて直交性が保証されている。
フォルマント
人は母音や子音を認識する際、アクセントの強さを聞き取り認識している。その時、一番初めにアクセントが来るところを第一フォルマント、二番目を第二フォルマントという。この仕組みを応用させると「しゃべるピアノ」のようなものも作ることができる。
課題
矩形波、三角波、正弦波のスペクトルの違いをSciLabを用いて観察し、実際その違いが音色にどのような影響をもたらしているのかを考察して提出する。
情報通信システム 其の二 20170420
平均符号長とは
で表すことができる。
瞬時複合:境界で瞬時にどの符号を表しているのかがわかる複合
一意複合よりも瞬時複合のほうが嬉しい
そもそも2章でやっていくのは下の写真のところ
一意複合の下に瞬時複合がある理由はこの後説明していく
符号についてもう少し用語を…。
・記憶がある:生起確率が独立
・記憶がない:ほかの確率の生起に生起確率が影響を受けてしまう
・定常情報源:生起確率が他の要因によって変化しない
符号化の性質
・符号の木:二分木のようなもの。大本をroot、節をnode、branch、末端のleafで猛省される木構造。これを用いると瞬時複合可能かどうかが一発でわかる。
・語頭条件
瞬時複合可能であることの必要十分条件はどの符号語もほかの符号語の親にならないことに等しい
つまり、すべての符号語がleafに存在していればその符号化は瞬時複合可能なものであるということ
・クラフトの不等式
である。この条件を満たしていても必ず瞬時複合可能かはわからない。あくまでそのような組み合わせが存在しうるといっているだけ。
・マクミランの不等式
ある符号化について
が成り立つとき、その符号化は一意複合可能である。これは逆側も成り立つ。クラフトの不等式と条件はおなじ。
⇒したがって、一意複合可能である符号化は瞬時複合が可能な場合がある。
ハフマン符号化法
コンパクト符号を生成するための符号化
→コンパクト符号:情報源を符号化したもののなかで、平均符号長が最小になるもの
③根のほうからたどっていき、符号を決定していく
⇒この方法をとると生起確率が小さいデータに長い符号があてられるのでコンパクト符号に自動的になる。
一つに決まるとは限らないが、平均符号長はいずれの場合も同じになり、最小である。
によって帳尻が合わないこともあるが、その場合はダミーを用いたりしてつじつまを合わせる。
下に演習問題の解答例を載せておきます。