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マエカワの備忘録的な何か

思い立ったが吉日

インタラクティブシステム論 其の三 20170427

パワースペクトルについて

 フーリエ変換

  

 で表され、オイラーの公式より

  

 と変形できる。この変形をω=-ωの時もやってやると

  

 となり、F(ω)の共役複素数であることがわかる。つまり

  

  

 である。この数値こそパワースペクトルであり、上式からもパワースペクトルは角周波数ω=0の直線で線対称になっていることがわかる。

 

離散フーリエ変換について

 連続フーリエ変換と同じように離散データに関してもフーリエ変換を定義することができる。

  

  

 これに対して、F(N-k)を考えていく。

  

 加法定理とtは整数という条件よりこの式を展開すると

  

 であることがわかり、離散フーリエ変換においてもパワースペクトルが対照的な値になることがわかる。

missing fandamental と無限音階

 フーリエ変換によって各周波数の正弦波に信号を分解することができたが、これを考慮に入れると、正弦波信号は一つの周波数成分のみを持ち、それ以外の信号は異なる倍音周波数成分を持つことがわかる。この周波数成分のなかでも絶対値が一番大きい成分を基底音(基底周波数)と呼びfandamentalとも呼ぶ。missing fandamentalとはその基底音をなくしても、基底音に基づく音を倍音の間隔から認識できるというもの。無限音階とは人間が倍音成分の情報で音を認識していることを利用した無限に上昇または下降する音のこと。

 

伝達関数

 まず

  

 のフーリエ変換を考えると

  

 となり、この関数をSINC関数と呼ぶ。この応用として

  

  を考えると

  

  になることがわかる。この関数についてεを0に近づけ極限をとってやると

  

 になる。この関数のことを超関数δ関数と呼ぶ。グラフを用いて表すと次のようになる(左が超関数、右がフーリエ変換後)。

  
f:id:maekawa_yoshimiki_1119:20170505231217j:image

 

 この超関数はこの後伝達関数を求めるのに用います。

 入力側のフーリエ変換と出力側のフーリエ変換の関係を決めるものが伝達関数H(ω)。入力関数をf(t)、出力関数をg(t)として式でその関係を書くと

  

  になる(フーリエ空間内での処理なので普通の掛け算で大丈夫)。このH(ω)は実験的に求めるのが普通なのだが、入力関数として超関数を用いることによって、出力関数のフーリエ変換の形がそのまま伝達関数の形として得ることができる(超関数のフーリエ変換は1であるため)。このことから超関数のことをインパルス応答と呼ぶことがある。

  一番わかりやすいのは部屋の中で手をたたくイメージ。最初の音(入力)は単一音だが、聞こえてくる音(出力)は広がりを持った音。この広がりこそ伝達関数によるものであり、リバーブなどに用いられている。

 

 システムの導出式がわかっている場合は伝達関数を簡単に求めることができる。バネダンパ系の式の場合出力x(t)を求める式として

  

 がわかっているものとする。このシステムに角周波数ωの正弦波を入力として入れてやる

  

 すると、出力xは同じ角周波数で振幅と位相の違う正弦波が出てくるので

   

 とあらわすことができる。jω=sとして、xの1階微分と2階微分を求めると

  

 になる。これをもとのシステムの式に代入してやると伝達関数H(ω)を計算によって導出することができる。

  

 である。

  疑問:フーリエ空間でもないのに伝達関数が求まってしまって大丈夫なのか?入力と出力のフーリエ空間内での比が伝達関数ではないのだろうか?この比は実空間内でも維持されるのだろうか?