認知言語学 其の二 20171016
はじめに
今回、上級科目でとることにしました。第一回の講義はほかの講義を見に行っていたので出ていませんので、第二回からの更新となります。あらかじめご了承ください。
図地分化現象
フォーカスされたほうを図(Figure)、背景になっているところを地(Ground)と呼ぶ。有名な例としては、ルビンのツボ。また、文章にもこの現象が起こる。例えば
- The candle is on the desk.
- The desk is under the candle.
古典知覚理論
- 恒常仮設:同じ刺激は同じものを引き起こす
- 要素主義:部分をつなげると全体になる
- コピー理論:
といった理論が昔あったが、これでは図地反転(ルビンのツボ、だまし絵など)の現象やプレグナンツの法則*1を説明することができない。
トップダウン・ボトムアップ処理
ただの白黒斑点模様と思いきや、ダルメシアンなど意味のある物体が隠されているだまし絵などを見たことがないだろうか。ただの斑点と見るか、ダルメシアンと見るかとで頭の中で行っている処理は違うものになっている。
ダルメシアンの例でいうと、パッと見て何が描いてあるのかわからないが、だんだんとダルメシアンに見えてくるというのがトップダウン処理。先にダルメシアンが見えてそのあと全体が見えてくる処理のことをボトムアップ処理と呼んでいる。
言語ではどうなのか…
さっきのロウソクの例などからもわかるように、言語にも図地選択現象が起こっている。起こり方も様々で、比較的小さいものが図に選択されやすいとか、時間的幅があるものが地になるとか。分詞構文の例が面白かったので載せておく。
どちらも正しい文だが、1番は衣装が一気に破れている。たいして2番は時間をかけて衣装が破れていっていることを表している。これは、歌っている状態が地になるのか、破れている状態が地になるのかの違いを表している。メンタルスキャニング
実際は動きのないもの(山、地面)などに、心的な動きをつける方法。例えば
- 山が東西に延びている
- 砂がうねる
などの表現。山は実際に走っているわけではないが、この表現は山が走るように伸びている様子を表現できている。
ちなみに、今回の身に課題はこの新しく表現を書いてみるということでした。自分は「感情がほとばしる」という文を作り、少し物議をかもしました。
付けたし
この講義、後半は「メディア分析法」と内容がかぶるそうですが、欠席2/3で確定落単なので頑張っていきましょう。おそらくレポート評価だと思われます。
*1:単純な秩序を持つ形態を知覚する法則