社会情報論 其の三 20170501
・高度情報ネットワーク化
2000年前半に日本では起こった.
韓国ではもうちょっと前の時代に起こっている.
フィンランドではソ連崩壊で経済的危機に陥ったことで発生.情報化でその危機を乗り切る.例としては携帯メーカーとして知られるノキア.もともとは靴の会社だったが、それだけでは経営が成り立たないということで携帯産業に進出.
フィンランドのような動きは日本でも起こっている.スマホのカメラ機能の進歩により、富士フィルムは化粧品業界に進出している.
・IT基本法:2001年
・地理空間情報活用推進法:2007年
地理空間情報を用いた有名な例として「自動運転」がある.3D情報(デジタル地図)をAIに覚えさせることによって自動運転が可能にすることができる.そのほかにも地下のデジタルマップに応用することで洪水時のハザードマップに用いることができる.
このことからもわかる通り、今や土木産業にも情報を扱うことのできる人材は求められている.
(復習)
携帯端末の多様化により、情報の流れが変わる
リアルタイム性が重視される世の中に(フラッシュパッカーの出現)
SNS上でのやり取りがface to faceのやり取りと同じような感じになっている
クラウドコンピューティングによるソフトウェアの参加型開発
仕事形態の多様化
在宅ワーカー、ノマドワーカー(特定の職場を持たず、遊牧民のようにいろいろな場所を転々としながら仕事をする人)の出現
オープンデータについて
いろいろな解析をする際にだれでも利用できる公開されている情報(すぐにダウンロードすることができる)⇒Exelで活用することができればなお良し
もともと、商売に役立てて経済の活性化を促すことが目的のもの.人を介さなくても利用できるということを売りにしていた.
食品トレーサビリティシステムなどもオープンデータ化されている(誰でもその食品の製造元にアクセスできるので安心を確保することができる).
SNSでの投稿なども一種のオープンデータ.各地で研究や地域活性に利用されている.最近では「#東北でよかった」のツイートがそれにあたるだろう.
・静的オープンデータ
統計データであり、その値が変わることはない
・動的オープンデータ
メーターの値のようなもの.SNSで出回っている情報もこちらに属する.
LOD(Linked Open Data)
ネット上のデータ同士をリンクさせることにより、データのwebを構築する技術.データの動向を知ることが出来る
参加型ソフトウェア開発について
・アイデアソン:アイデアを持ち寄り、いろいろな視点から問題解決を図ることができる
・ハッカソン:アイデアソンで出たアイデアをアプリケーションにして、実現する
これらの考え方は「大勢いたほうが短時間にたくさんのアイデアが出てきて、多角的な考え方ができる」という精神によるもの
ビッグデータについて
蓄積、運用、分析できるレベルに大量のデータ
データの出所が多種多様
マーケティングによく用いられる
自動車、通販、医療にも利用されている.しかし、医療情報は特に直接個人に結び付く情報なので心配されている.これが一番の争点になっている.
Amazonはカスタマーデータとして、ソーシャルメディアではコメント、投稿等の情報がビッグデータとして扱われている
アメリカではビッグデータを扱うことのできる人材の拡大、国家安全保障などにも利用されている
(余談)
マイナンバーにDNA情報をくっつける?
映画「プラチナデータ」のようなことが実際に議論されていた時期があったらしいです.マイナンバー施行だけで「監視社会だ!!」などとかなり炎上してしまったんで、この話はなくなったそうですが.
オープンガバメントについて
・e-Government(米)
税金などの流れを明らかにすることによって、開かれた政府を目指す取り組み
ワシントンD.C.から始まる.
行政データの公開⇒ハッカソンできなものでアプリを開発(ガバメントSDKの提供により、この活動を支援)
様々なデータをGISに落とし込むことによってゆくゆくは民主主義のツールになるかもしれない
☆ただ、情報を流すだけではマスメディアと同じ.双方向化により市民が参加しやすくするのがオープンガバメントの目的.