情報と法規 其の二 20170421
弁証法
世の中にはどちらの主張も合理的で善悪をつけることができない問題が存在する
⇒このような対立はなかなか収束せず、泥沼と化すことが多い
こんな問題に対して友好的な考え方が、その名も弁証法!!!
弁証法とは、究極のどんぶり勘定、妥協の産物などとイメージするとわかりやすい
これについては定義といった定義はできないらしい
⇒論者によって若干異なるから
検討対処となるものに対して、対立主張をすべて書き出していくことによって視覚化し、全体を把握する。
⇒このとき、抽出する対立主張は「利益」の視点で持ってくるものとする(「誰がどのような利益を持っている」といった具合で書き出していくといいだろう)
⇒人間社会の分析、紛争解決を目的とした方法のため。こう言った問題はたいていの場合個人が主張する利益が衝突してしまうことにより引き起こされてしまう。
対立主張を設定するときは次の観点から出していった方がいい
①個人的利益
②社会的利益
③国家的利益
この三つは「一応」挙げておくだけ。全て書くことで問題をより把握することが目的。この中のどれに重みづけをするかは弁証法ではなく、イデオロギー的な分野になってくる。
書き出したものに対して二種類の分析をかけていく
①内的利益の分析
・利益の内容は何か
・どれくらい利益が出るのか
・ほかの利益との関係はどうなのか
②拡張縮小の分析(拡張より縮小のほうが重要)
・拡張(縮小)できる理由
・拡張(縮小)の限界
この二つの分析をこの講義では弁証法的分析と呼ぶことにする
エレア派ゼノン
二つの自称があり、その二つが対立していた場合、片方を否定するためにはもう一方を肯定するだけでは十分じゃない。否定したいものそのものの欠陥を指摘するほかない。
⇒では議論は不毛なのだろうか??
⇒そんなことはない。縮小限界になるまでは議論の中で新しい展開が生まれる可能性は無きにしも非ず。
theseとanti-theseがaufhebenしてsyntheseになる
aufhebenは「止揚」でした。
Toulminの議論モデル
根拠→論拠→主張のこの流れが一般的であるが、これに論拠の裏付け、反駁などを付け足した議論モデル。ディベートの構造に近いものを感じる。
インタラクティブシステム論 其の二 20170420
フーリエ変換
人間自体、体の中(内耳の蝸牛管)でフーリエ変換をしている
⇒音は耳の奥の時点で空間情報に変換されている(周波数分解されている)
⇒ちなみに触覚も、皮膚に触れた瞬間に別次元の情報に変化されて脳に送られている
物理現象の多くは線形な微分方程式で書くことができる
⇒入力が正弦波ならば出力も同じ周期の正弦波になる(位相、振幅は変化する)
⇒波の中に含まれる正弦波の成分を調べたい
波fに波gはどれだけ含まれるか
⇒内積をとればいい
離散の場合
連続の場合
で波gの成分を求めることができる
したがって周期T、各周波数nω(第n高調波)のsin波は
だけ含まれていて、cos波は
だけ含まれていることがわかる
このaとbを用いることで波fは次のように変換することができる
n=0の時は計算できるのでちょっと簡略化
これがフーリエ級数展開
しかし、これだけでは
①分解法が一意か
②結果を合成して元に戻るか
がわからない。また、こうなるのは極めて希少なパターン。
⇒成分同士が直交していれば①②の性質は保証される
したがって
がnとmが違う値の時0になればいい。
証明は写真で(cosとcosの直交性のみ)。
複素フーリエ級数展開
であることを用いてフーリエ級数展開を書き直していく
と置くと
と導出することができる
これを複素フーリエ級数展開という。もちろんこれも任意のnについて直交性が保証されている。
フォルマント
人は母音や子音を認識する際、アクセントの強さを聞き取り認識している。その時、一番初めにアクセントが来るところを第一フォルマント、二番目を第二フォルマントという。この仕組みを応用させると「しゃべるピアノ」のようなものも作ることができる。
課題
矩形波、三角波、正弦波のスペクトルの違いをSciLabを用いて観察し、実際その違いが音色にどのような影響をもたらしているのかを考察して提出する。