認知工学 其の一 20171004
概要
- 言語について中心に学習していく
- 合計8章あり、2章終わるごとに小テスト。この小テストの配点と、最終の期末試験の配点が評価の対象になる。
- 認知工学というより、言語処理のほうがしっくりくる。
イントロ
言語とは
- 意思を伝える基本的なシステム
- 単語と、それらをつなげる文法
- 物事の意味と、言葉の様相との関係は必然ではない
こんな三つの考え方があります。
三つ目はあまり想像がつかないかもしれませんが、講義内で出てきた例をここで示しておきます。
- 「しっぽ」という言葉がしっぽそのものを表すとは限らない。もしかしたら、目という部位を表す言葉かもしれない。もしかしたら何かの色のことを表すのかもしれない
もちろん、犬の鳴き声で「わんわん」というのにはある程度、犬の鳴き声そのものとの関係があるでしょうが、多くの場合、言葉の意味はいわゆる固定観念みたいなもので、本当の意味はもっと違うものかもしれないし、違わないのかもしれない。という何とも頭の中がこんがらがるようなことを言っています。
自然言語は動的であいまい
文脈だったり、同じスペルで複数の意味を持っていたりと、その場その場で言葉の持つ意味が変動してしまう。これは一応理解できる。講義で出てきた例だと…
- 遅れてきた人に皮肉として「今日も早いね」といっても、その意味をコンピュータは理解できない
- 「何時かわかりますか?」と聞かれて「わかります」とだけ言って立ち去る
などなど。条件付けや対応付けを行えば、コンピュータでも理解できるでしょうが、限度があります。言葉の裏に隠された非常に人間的、知性的な意味合いの存在が、自然言語処理が難しいといわれている理由のひとつです。。
Nature or Nurture(遺伝か環境か)
「あれが犬だよ」と親に言われた子供は、自然に犬そのものを「犬」だと認識する。場合によっては足のことを「犬」と理解するかもしれないし、犬の色のことを「犬」と理解するかもしれない。にもかかわらず、子供が犬を「犬」として理解できるのには、遺伝的な何かがあるのではないか?そのように仕向けるバイアスが生まれつきかかっているのではないか?とても、環境だけで物を理解するというのは難しいような気がする。
この言葉は心理学の講義でもたびたび紹介されました。
認知プロセス
- 理解
- 生成
- 獲得
- 鑑賞
この四種類がある。「理解」の逆が「生成」であるとは限らない。
言語の機能
- 情報伝達
- 行動の遂行
- 社会的つながりの維持
など。
言語の起源にはいろいろ説があり、「情報伝達をするために言語が生まれた」という人もいれば、「いやいや、共同体として有利に生きるために生まれたんだ」という学者さんもいます。まぁ、諸説あり。今となっては確認のしようがない。