メディア分析法 其の五 20170522
知識調査法について
今となっては、ごく自然に個人の発信した情報をビッグデータとして企業にとられている.
日本のAI事情は遅れながらも企業が焦って頑張っている.
研究について
twitterの解析からエリアマーケティングにつなげていく.これは出店する際などに役に立つ情報として活用される.
⇒地域特性(その土地に住む人の特性、ニーズ)を把握する必要がある.
これまでは統計的特性で把握してきたが、これからは地域の人の特性で把握する.
位置情報が付加された情報を解析(普段位置情報はoffになっていない)
⇒「色」で地域特性を識別する
⇒色を用いることによって、本能的、慣習的に識別することができる.例えば、赤色は危険を表すなど.
twitterのAPIを用いると簡単かつ大量にデータ(時空間情報付き)を収集することができる.
テキストを色化する技術を用いる.
⇒しかし、従来の色分けは「文語的」なコーパスを用いていたため、期待していた結果が得られなかった.
⇒twitter用のコーパスが必要.
すべての語句について色を定義することは不可能なので、優先度の高い語句についてだけアンケートによって色分け.
⇒アンケートのとった語句との類似度を、前回の講義で出てきたLSAで解析.色イメージを推定.
このコーパスを使って再実験した結果、地域特性が明らかに出てきた.
Semantic Network
「何」が「なぜ」思い浮かぶのか
人間は記憶するとき、あるものとあるものを関連づけて記憶している.
⇒言葉を見て連想されてくるものは、記憶するときに関連付けられたものだったりする.
意味の連想だけでなく、音の連想などもある.
⇒音に関する連想は、注意力が下がっているときや疲労がたまっている状態などに起こりやすい.
連想ネットワーク
言葉を話したり、理解したりするとその言葉に入っている単語同士のNodeが活性化する.この時、そのNodeの周りもちょっとだけ活性化する.(人間工学の「記憶」の欄を参照)
意味記憶の呼び出しプロセスは活性拡散モデルで、記憶を呼び出す間に、その周りの記憶まで活性化する.つまり、呼び出すまでに、いろいろな付属品がついてくる状態.これによって、言い間違いなどが発生してしまう.
企業ブランドについての研究
企業が持つブランドアイデンティティは明確.だが、顧客が持つブランドイメージはあいまい.
余談:企業についての研究はたくさんされてきているが、大学のブランディングについての研究はまだまだされていない.国立よりも私立のほうがブランドアイデンティティがはっきりしているため、そのイメージに合った色を視覚的に訴え、定着させることでブランディングを図ろうとした大学もある.また、ブランドアイデンティティがはっきりしていると、そこに通う学生もその特色に染まっていく.
商品に対していいイメージを持っている人
⇒連想するもの、知識が豊富
商品に対して悪いイメージを持っている人
⇒連想するものが少ない、知識も乏しい.
知識量が多ければいいイメージを持ちやすくなる.
⇒食品のCMではレシピなど、消費者の知識を補完するようなものが多い
また、新しい情報を発信することによって否定的印象を和らげることができるのではないだろうか.
顧客の持つブランドイメージがあいまいということは、その企業についての知識が足りないということ.これを補完してあげると企業のイメージをつかみやすくなり、ブランドイメージアップにつながる.
人間は、自分の知らないものは敵として認識してしまう.